チェッカーボードとは文字通り、“碁盤の目”のように正方形を交互に配置した模様のことです。その歴史は意外と古く、中世ヨーロッパの床のタイルや、衣装の模様にまでさかのぼります。特にフランスやイギリスでは、宮殿の床や貴族の衣服に用いられ、優雅さと秩序を象徴する柄として重宝されました。また、日本でも「市松模様」として、江戸時代の着物や陶磁器に取り入れられるなど、世界各地で親しまれてきました。こうした長い歴史を持つため、チェッカーボードには普遍的で洗練された印象が宿っているのです。
現代のインテリアにおいても、チェッカーボードは幅広く活用されています。たとえば、カフェやレストランの床、リビングやキッチンのアクセントウォール、さらには書斎や子ども部屋の一部に取り入れることで、空間の印象を引き締めつつ遊び心を演出できます。特にモノトーンで統一された空間では、チェッカーボードの壁紙が空間の主役として際立ち、シンプルながら強い存在感を放ちます。
映画の世界でも、チェッカーボードは象徴的な演出に使われています。たとえば、『アリス・イン・ワンダーランド』(2010年)では、幻想的で非現実的な世界を表現する要素として登場します。『女王陛下のお気に入り』(2018年)でも、宮殿の床や廊下にチェッカーボードが施され、当時の王室の豪華さや権力を視覚的に強調しています。黒と白の強いコントラストは、登場人物の心理的な駆け引きや権力争いを際立たせる効果もあり、単なる装飾以上の意味を持っているのです。